

翌日から何とか仕事を再開した。
電車に乗るときには、重苦しい胸のつかえることがあるが、
それを乗り切ってしまえば、
子どもたちの前で笑顔を作り最高の役者となって先生になる。
でも、それも長くは続かなかった。
担当のある園行事の朝、
突如として電車が怖くなり乗れなくった。
呼吸が浅くなり、しびれが起こる。
この前より速いペース。
嫌だ、もうなりたくない。
そんな恐怖から、体はドンドン縮こまる。
パンツが見えようがお構いなしにしゃがみ込む。
すると駅員さんが介抱してくれて数分で自分を取り戻す。
その日は、もう一度電車には乗らずタクシーで職場に向かった。
今思えば、タクシーには乗れた。
でも、今度はお店に入れなくなった。
新宿のお店に入ろうとしたとき
妙に胸の重さを感じた。
それを振り払うかのように店舗に入ると、
同じように重苦しさを感じた。
さすがにこれはおかしい。
そう感じた瞬間だった。
それと同時に、外の世界が怖くなった。
外に行けばどこかで過呼吸が起き、苦しまなければならない。
だったら家にいたい。
素直にそう感じた。
でも、仕事に行かなきゃいけないことも分かっている。
だから涙が止まらない。
欠勤連絡をする。
また、大量の涙を流した。
そして、それは電話口の園長と話すたびに大きくなっていった。
園長から「一緒に精神科受けに行こう」
そう誘われたのは、3日連続欠勤してからのことである。
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